もちもち、ぷるん。ういろうの魅力と家庭で作れるレシピ

ういろうイメージイラスト 国・地域別の伝統菓子

「名古屋名物のういろうって、どんな味?」 そんな疑問を持った方へ。
この記事では、ういろうの基本情報から味・食感、家庭で作れるレシピ、そしてちょっとした豆知識まで、まるっとご紹介します。もちもち食感の秘密、知っていますか?

🍵 ういろうとは

ういろうのお土産イメージ

ういろう(漢字では「外郎」)は特に名古屋で有名ですが、ほかにも京都・小田原・山口などが有名です。お菓子の分類としては、和菓子の「蒸し菓子」や「生菓子」として分類されます。

ういろうの名前の由来には諸説ありますが、最も有力なのは「薬のういろう」説です。
室町時代、中国から渡来した陳延祐(ちんえんゆう)が「外郎(ういろう)」という薬を日本に伝え、その薬の口直しとして添えられた菓子が、後に「ういろう」と呼ばれるようになったと言われています。
京都から小田原、そして名古屋へと広まり、地域ごとに独自の製法や味が発展しました。今では「名古屋ういろう」「山口ういろう」「阿波ういろう」が日本三大ういろうとされています。

ういろうは、「外良」「ういろ」「うゐろ」「ういらう」「うゐらう」などの表記が用いられることもあります。外郎餅(ういろうもち)とも言われます。

🍡 ういろうの味と食感:素朴さの中に光る和菓子の魅力

ういろうイメージイラスト

ういろうは、見た目こそシンプルですが、ひと口食べるとその奥深さに驚かされます。
甘さ・香り・口当たり、それぞれに繊細なこだわりが詰まっています。

甘さ:控えめで上品な味わい
ういろうの甘さの特徴は、砂糖の量を抑えた「和の甘さ」にあります。
濃厚な洋菓子とは違い、後味がすっきりしているため、年齢を問わず好まれる味です。特に抹茶や黒糖、桜などのフレーバーは、素材の風味を引き立てる絶妙な甘さが魅力です。

香り:素材の香りがふんわり広がる
ういろう自体は香りが強いわけではありませんが、抹茶や桜などの季節限定品では、自然な香りがふんわりと広がります。
蒸し上げたてのういろうは、もち米や米粉の素朴な香りがほんのり漂い、どこか懐かしい気持ちにさせてくれます。

口当たり:もちもち、ぷるんとした独特の食感
ういろう最大の特徴は、なんといってもその食感。
もちもちとした弾力がありながら、ぷるんとした柔らかさも兼ね備えています。噛むたびにしっとりとした舌ざわりが広がり、口の中でゆっくりと溶けていくような感覚が楽しめます。

🏠 家で作れる!もちもちういろうの簡単レシピ

「ういろうって、家でも作れるの?」と思った方へ。
実は、材料も少なく、電子レンジで手軽に作れるんです! 今回は、基本のプレーンういろうの作り方をご紹介します。
アレンジは無限大です!(^^)!

材料(タッパー1個分)

・小麦粉:100g
・上白糖:100g
・水:300cc

作り方 簡単ステップ

1. 小麦粉と砂糖をボウルに入れ、泡立て器でよく混ぜる。
2. 水を少しずつ加えながら、ダマができないようにしっかり混ぜる。
3. 茶こしでこしながら、深めのタッパーに流し入れる。
4. ラップをかけて、電子レンジ(500W)で約7分加熱。
5. 粗熱が取れたら冷蔵庫で冷やし、しっかり固まったら型から外す。
6. 水で濡らした包丁で食べやすい大きさにカットして完成!

    アレンジも自由自在!

    黒糖ういろう:砂糖を黒糖に置き換える
    抹茶ういろう:粉類に抹茶を加える
    水無月風:あずき缶を加えてレンジへ

    こちらのレシピはクックパッドのレシピを参考にさせていただきました。

    🎎 知ればもっと好きになるういろうの世界 まとめ

    ういろうイメージ

    ういろうはただの蒸し菓子ではありません。室町時代から続く歴史と、意外なエピソードが詰まった“知るほどに味わい深い”和菓子なのです。

    1. ういろうの名前は「薬」から来ていた!?
      「ういろう」はもともと中国の薬「透頂香(とうちんこう)」の別名[1][2]。薬を調達する役職「礼部員外郎」に由来し、日本に渡った陳氏が「外郎家」として薬とともに菓子を広めたのが始まりです。
    2. 名古屋だけじゃない!全国に広がるういろう文化
      名古屋の銘菓として知られるういろうですが、小田原・山口・徳島・京都などでも独自のういろうが存在します。地域によって米粉・わらび粉・和三盆など材料も異なり、味わいも多彩です。
    3. 栄養菓子としての一面も
      かつては薬屋が販売していたこともあり、「栄養菓子」としての記載があるういろうも存在します。甘さだけでなく、滋養にも配慮された背景があるのです。

    🍵 まとめ:ういろうは“食べる文化財”かもしれない

    ういろうは、薬の口直しから始まり、地域ごとの工夫で進化し、舞台芸術にも登場するという、まさに“文化を包んだお菓子”。
    次にういろうを手に取るときは、そんな背景を思い浮かべながら、もちもちの食感をじっくり味わってみてくださいね。

    🚅 ういろうと新幹線の意外な関係!?

    名古屋名物として知られるういろうですが、実は東海道新幹線の開通がその知名度を押し上げた立役者だったんです。
    昭和初期、名古屋駅構内で地元の和菓子店が「ういろう」を販売したところ、出張や旅行で訪れる人々に大人気に。そして新幹線が開通すると、なんと車内販売まで始まり、全国の乗客がういろうを手にする機会が増えたのです。
    つまり、ういろうは“新幹線に乗って全国デビュー”した和菓子だったんですね! お菓子が交通インフラとともに広まるなんて、ちょっとユニークな話です🍵

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