神木の守護者 ~イタケルノミコト~

神聖画廊古事記,日本神話

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五十猛神(イタケルノミコト)

五十猛神(イタケルノミコト)は、日本神話に登場する神で、素戔嗚尊(スサノオ)の息子(長男)とされ、林業の神様として信仰されています。
『日本書紀』によれば、五十猛神(イタケルノミコト)は天上から持ってきた木種を日本全土に播き、国の樹木が豊かに繁茂する環境を作ったとされています。
紀伊国(現在の和歌山県)は古来から林業の盛んな地であったため、イタケルノミコトを信仰していた人々が多かったと考えられています。
イタケルノミコトは土の船を作り海を渡ったことから、造船や航海安全、大漁の神としても崇められています。
商売繁盛や開運招福、悪疫退散、厄除けなどの神徳もあります。

神社

五十猛神(イタケルノミコト)を祀る神社は日本各地に存在します。
その一部を紹介します。
伊太祁曽神社(和歌山県和歌山市伊太祈曽)
度津神社(新潟県佐渡市羽茂飯岡)
高瀬神社(富山県南砺市高瀬)
廣峯神社(兵庫県姫路市広嶺山)

五十猛神の読み方は「イタケルノミコト」「イソタケルノミコト」と読み方は神社により異なり統一されていませんが、紀伊国 一宮である伊太祁曽神社(いたきそじんじゃ)はその御由緒でイソタケルノミコトは誤りでイタケルノミコトだと記していますので、このページでは「イタケルノミコト」としています。

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五十猛神(イタケルノミコト)物語

昔々、遥かなる昔、天上界を追放された荒ぶる神、素戔嗚尊(スサノオ)は、新羅の地に降り立ちました。しかし、その地を気に入らず、土で船を作り、息子の五十猛神(イタケルノミコト)と共に出雲の国へと渡りました。

出雲の国は、青々とした山々に囲まれ、神秘的な森が広がっていました。イタケルノミコトは、父スサノオと共に、この美しい国土に樹種を蒔き、森を育てました。彼は木々を愛し、その成長を見守りました。

ある日、イタケルノミコトは、一本の小さな杉の苗を見つけました。その苗は、他の木々よりも繁茂していました。イタケルノミコトは、この杉の苗を特別な存在と感じ、大切に育てました。

杉の苗は成長し、立派な大木となりました。その杉は、神聖なエネルギーを宿しているようで、人々はその木を崇拝しました。イタケルノミコトは、この杉を「神木」と名付け、その下で祈りを捧げる場所としました。

神木の下で、人々は自然と調和し、森の恵みを受けました。イタケルノミコトは、木々を通じて人々の生活に豊かさをもたらし、森林を守る神として信仰されました。彼の物語は、自然との調和と、それを守ることの重要性を教えてくれます。

そして今も、日本の森々には神木が立ち並び、イタケルノミコトの名は多くの人々に語り継がれています。

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